Interview

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COVID-19禍における、小児科対応状況 [感染症指定医療機関編]第2回

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2019年12月に中国・武漢から端を発し、現在も社会的に大きな影響を与えている「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)」について、小児医療に関わる先生方の対応状況および今後の課題について、先生方にお話を伺っていきます。

今回は、感染症指定医療機関の小児科に勤務されている先生にお話を伺いました。第2回は、2度目の緊急事態宣言時の状況、入院患者向けの感染症対策、診療体制への影響についてのお話です。

2021年(2度目の緊急事態宣言以降)の来院状況

緊急事態宣言(2度目:2021年1月~)の来院状況はいかがでしょうか。

2度目の緊急事態宣言時は、休園・休校を伴っていませんし、冬場ということもあったせいか、例年よりは減っていますが胃腸炎が流行ったりはしています。ロタウイルスはアルコールでは除去できないことも影響しているかもしれません。

現在は1度目の緊急事態宣言時よりは患者さんが増えたような気はしますが、インフルエンザも流行っていませんし、来院状況は1度目の緊急事態宣言以降と大きく変わったという印象はありませんね。

インフルエンザの患者さんは来院されていますか?

飛沫による暴露のリスクがあるため検査自体を行っていないのですが、今シーズンはお1人いたかいないか、という感じです。

受診控えは今も続いていると思われますか?

難しいですね...。そもそも病気が流行っていない、ということもあるのではないでしょうか。

ただ、小児科の場合は多くの方が1つの問題を解決するために受診されるわけではないですよね。"ちょっとしたかぜで来院したけれど、実は発達のことを相談したかった"といったような、これまでは診療の間でお話を伺えていたことが、受診控えによってできなくなっているのではないか、小児医療に対する満足度が下がっているのではないか、という懸念はあります。

受診控えの要因の1つと思われる、外来患者さんの感染症への不安を払しょくするために、病院としてできることはあると思われますか?

当院は総合病院なので色々な患者さんが来院されます。小児科については専用の出入口を設けられれば、患者さんが安心して来院できるのはと思います。実際には難しいのですが。

入院患者向けの感染症対策

入院患者さん向けの感染症対策はどういったことをされていますか?

成人の科に関しては基本的に面会禁止としてお見舞いもご遠慮いただいています。

ですが、当院は完全看護の病院ではなく付添いが必要な病院ですので、小児の患者さんはお世話をする方1名のみが病棟に入れるという形をとっています。

交代する場合はお1人で来院いただき、1時間程度同室にいるのはOKですがそれ以上はNG。付き添いに関しては、体調が悪くなければ、ご両親だけでなくおじいちゃんおばあちゃんもOKとしています。

小児病棟側の体制

小児科外来患者さんが減少したということですが、診療体制に影響はありましたか?

はい。COVID-19の入院患者さんが増加したこともあり、今年から成人の発熱外来の対応を小児科医が当番制で手伝っています。当院は小児科医の数が多いため、こういった体制をとっています。

小児科の先生が成人も診られる場合、患者さんとのコミュニケーションギャップのようなものは発生しないのでしょうか?

そうですね。とくに困ったということではないですが、小児しか見てこなかった先生が内科の患者さんの問診をする場合、一緒に来ているお母さんとばかり話をしてしまう、ということはよくあったようです。

先生の病院では、医療従事者に対して診療以外の場面でのルールはありますか?

就業規則上明確な禁止事項や罰則規定が設けられたということはありません。一般的に言われていたことと同様に、「飲み会はやめたほうがいい」「お昼も同じ方向を向いて食べる」などの感染症対策は行っています。忘年会や歓迎会、送別会もないのでさみしいですね。その代わり昨年はZoom飲みを開催したりしていました。

禁止事項はありませんでしたが、病院から「こういうケースでクラスタが発生しました」といった情報が共有されていました。とくに若い先生はリスクが高いのできちんと伝えるようにしていましたね。

COVID-19禍になって去っていったスタッフもいるのでしょうか?

幸いなことに、それが原因で退職された方の話は聞いていないですね。ただ看護師さんたちは疲弊しているため、メンタルケアを手厚くするなどの対応を病院側で行っているようです。

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