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新生児におけるヒトサイトメガロウイルス関連肝内胆汁うっ滞および肝外胆汁うっ滞の特徴的なパラダイムの洞察。

DOI:10.1038/s41598-020-73009-z

アブストラクト

ヒトサイトメガロウイルスは、新生児の肝性胆汁うっ滞発症の原因である可能性が示唆されている。本研究では、HCMVに関連した肝内胆汁うっ滞と肝外胆汁うっ滞の患者を区別して診断するための正確な人口統計学的、生化学的、免疫学的マーカーを確認し、また2つのグループに感染するウイルス株間の系統学的変異を解読しようとした。2年間にわたり収集された110人の新生児を、肝胆膵うっ滞とHCMV感染の有無に基づいて4つのグループに分類し、研究を行った。解析の結果、総コレステロール、GGT、ALP、TNFαが、HCMVに関連した肝内胆汁うっ滞と肝外胆汁うっ滞を区別できる、正確なカットオフ値を持つ唯一の重要な生物学的マーカーであることが予測された。この2つのグループに属する患者では、それぞれNLRP3とAIM2が初期活性化因子であることを除けば、インフラマソームが活性化され、その活性化の程度はほぼ同じであることが確認された。HCMVのgM遺伝子とgN遺伝子の塩基配列を用いて2つの系統解析を行ったところ、いずれの場合もIHC群とEHC群の塩基配列はほぼ別々の系統クラスターを形成していた。この結果から、肝内・肝外感染するHCMV臨床株は系統学的に別個のクラスターを形成していることが明らかになった。この2つのグループは、同様の宿主に感染しながら、異なる生理学的・免疫学的変化を示している。

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