掲載日:
Alagille症候群の肝硬変児における肝芽腫。
DOI:10.1136/bcr-2022-253080
アブストラクト
アラジール症候群(AGS)は、多臓器症状を引き起こす遺伝子の変異による遺伝性疾患である。これらの患者は様々な肝腫瘍を発症する危険性があるが、AGSの肝硬変を有する幼児で肝芽腫を発症した症例は報告されていない。われわれは、肝芽腫を発症したAGSによる肝硬変の男性幼児を報告する。彼は、顕著なそう痒症、非常に高いα-フェト蛋白値、陽電子放射断層撮影CT上の悪性肝病変を伴う慢性肝疾患の減悪のために肝移植を受けた。摘出組織検査で胆管が少なく、肝病変は肝芽腫であることが判明し、術後化学療法を受けた。移植前に行われた遺伝子検査により、AGSの臨床診断が確定した。慢性肝疾患があっても、右上腹部腫瘤を呈するAGSの小児では、肝芽腫を疑うべきである。
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