フィブリノゲン異常症および低フィブリノゲン血症 - スロバキア人患者における病原性変異体のスペクトル
DOI:10.5507/bp.2024.025
アブストラクト
はじめに:先天性低フィブリノゲン血症(CH)および先天性フィブリノゲン異常症(CD)は、フィブリノゲン遺伝子の量的または質的欠損によって引き起こされる稀な凝固障害である。本研究の目的は、スロバキア国立血友病センターに登録された患者における先天性フィブリノゲン障害の遺伝的背景と臨床症状を特徴づけることである。
材料と方法:36名の患者を対象に、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)と直接シーケンシングを用いたフィブリノゲン遺伝子(FGA、FGB、FGG)の遺伝子解析結果を評価した。
結果:分子遺伝学的解析により、CD患者において6つの新規変異が同定された。FGA c.923_968dup p.(Gly324Lysfs*44)およびFGG c.1105C>T p.(His369Tyr)である。CH患者では、FGG遺伝子においてc.8G>A p.(Trp3*)、c.823G>T p.(Glu275*)、c.323C>A p.(Ala108Asp)変異が検出された。FGB遺伝子ではc.1427C>T p.(Ser476Leu)が同定された。
結論:本研究は、先天性フィブリノゲン異常症患者における遺伝子変異に関する知見の拡大に寄与するものである。
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