新生児胆道閉鎖症の直接ビリルビンを用いたスクリーニング:実施科学研究。
DOI:10.1177/09691413241284243
アブストラクト
目的胆道閉鎖症(BA)は、胆道系の閉塞を特徴とする乳児期の肝疾患です。BAの乳児は、早期に診断され、生後45日以内にカサイ手術(Kasai portoenterostomy)を実施した場合に最も良い予後を示します。当院の医療システムでは、カサイ手術の平均年齢は生後60日でした。遅発性診断の問題に対処するため、直接ビリルビン(DB)を用いた2段階のBAスクリーニング戦略を導入しました。方法:新生児全員を生後24~48時間にDB検査を実施し、0.5 mg/dL以上の値を示した乳児はさらに追跡調査を行いました。乳児の主治医に連絡し、生後2週目にDBの再検査を推奨しました。再検査でDBが1.0 mg/dL以上だった患者は、消化器科で評価されました。結果16ヶ月間において、3,880人の新生児が生まれ、3,861人(99.5%)がスクリーニングを受け、53人(1.3%)が初回検査でDB値が0.5 mg/dL以上でした。生後2週間後の再検査では、3つのグループに分類されました:再検査未実施(=1)、再検査で1.0 mg/dL未満(=40)、再検査で1.0 mg/dL以上(=12)。消化器科受診までの平均期間は4.3日または18.3 DoLでした。議論スクリーニングには、効果的に実施する必要のある一連の手順が含まれていました。スクリーニングの偽陽性率は0.3%(3,861例中12例)であり、胆汁うっ滞の他の原因を同定しました。BAは平均28 DoLで除外されました。当施設の成果は、BAスクリーニングプロトコルを導入を検討する他の施設における指針となる可能性があります。
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