蛋白代謝異常患者における栄養状態。症例対照研究。
DOI:10.1016/j.anpede.2024.10.012
アブストラクト
はじめに:タンパク質代謝異常症(PMD)患者は、厳格なタンパク質管理を必要とするため、成長や発育に影響を及ぼす可能性がある。本研究の目的は、食事療法を受けているPMD患者の栄養状態と成長を評価することである。
患者と方法:年齢と性別をマッチさせたPMD患者63人と健常対照者63人を対象とした前向き観察症例対照研究。人体計測変数(体重、身長、BMI、三頭筋および肩甲下部の皮下脂肪、腕囲および腰囲)のデータを収集し、対応するzスコアを算出した。また、体脂肪量を推定し、患者を栄養状態のカテゴリーに分類した。
結果:全体的な解析の結果、PMD患者では身長のzスコアが低く、対照群(30.2%)に対して過体重と肥満の割合が同じであった。PMD患者を2群(フェニルケトン尿症とその他のアミノ酸異常症)に分けたところ、フェニルケトン尿症患者の身長は対照群と同程度であり、その他のアミノ酸異常症患者と比較すると有意に高いことがわかった。栄養状態に関しては、過体重と肥満の有病率はフェニルケトン尿症群で多く(45.5%)、一方、低体重と低身長は他のアミノ酸異常症群で多かった。
結論:すべてのPMD患者が同じ成長パターンをとるわけではなく、体組成も様々である。われわれのサンプルでは、フェニルケトン尿症患者群は身長は十分であったが、過体重と肥満の有病率も高かった。一方、他のアミノ酸異常症患者では、低体重の有病率が高く、身長と腕囲のzスコアが低かった。
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