食事制限に伴うフェニルケトン尿症児の腸内細菌叢と口腔内細菌叢の変化-予備的研究。
DOI:10.3390/nu16223915
アブストラクト
背景:フェニルケトン尿症(PKU)は食事制限を必要とする代謝疾患であり、腸内細菌叢および口腔内細菌叢の組成に影響を及ぼす可能性がある。本研究では、PKU患者と健常対照者の微生物叢組成を比較することを目的とした。
方法:16S rRNA遺伝子配列を用い、6つの系統レベルで微生物群集を分析した。
結果:腸内細菌叢に有意な差が認められた:対照群ではユーラシア菌が多く(= 0.01)、PKU児ではバチルス菌と乳酸菌が多かった(= 0.019)。メタノバクテリア類は対照群で有意に高かった(= 0.01)。属および種のレベルでは、PKU児ではレンサ球菌および(=0.019、=0.015)が多かったのに対し、対照群では 、 、および(=0.014、=0.019、=0.014)が多かった。口腔内細菌叢では、対照群ではバクテロイデーテス(Bacteroidetes)(=0.032)が有意に多かったのに対し、PKU群ではバチルス(Bacilli)とベータプロテオバクテリア(Betaproteobacteria)(=0.0079、=0.016)が多かった。
結論:これらの結果は、PKUとその食事管理によって腸内細菌叢と口腔内細菌叢の組成が有意に変化することを示唆している。これらの微生物シフトを理解することは、PKUの管理および患者の転帰の改善につながる可能性がある。
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