中国新疆ウイグル自治区における新生児スクリーニング拡大のための先天代謝異常のスペクトル分析。
DOI:10.7717/peerj.18173
アブストラクト
中国北西部の新疆ウイグル自治区における先天代謝異常(IEM)の疾患スペクトラムと遺伝的特徴を明らかにするため、2018年11月から2021年12月にかけて、41,690人の新生児をタンデム質量分析によりスクリーニングした。このうち、57人の新生児が次世代シーケンサーによる遺伝子解析のために紹介され、サンガーシーケンスによって検証された。合計36人の新生児と1人の親族がIEMと診断され、全体の陽性的中率は29.03%であった。新疆におけるIEMの全発生率は1,158分の1(36/41,690)であった。アミノ酸異常症、有機酸異常症、脂肪酸酸化異常症は、それぞれ1:1,668(25/41,690)、1:4,632(9/41,690)、1:20,845(2/41,690)であった。フェニルケトン尿症とメチルマロン酸血症は、先天性代謝異常(IEM)の中で最も多い2つの疾患であり、確定症例の83%(30/36)を占めた。高フェニルアラニン血症の遺伝子c.158G > A(p.Arg53His)やc.688G > A(p.Val230Ile)など、いくつかのIEMでホットスポット変異が観察された。メチルマロン酸血症については、4種類の遺伝子変異(., c.609G > A (p.Trp203Ter), c.567dupT (p.Ile190fs))と6種類の遺伝子変異(., c.729_730insT (p.Asp244fs))が見つかった。また、6つの遺伝子に11の変異が見つかった:この領域では、c.729_730insT(p.Asp244fs)が見つかった。この研究は、IEMのスクリーニングと診断のためにタンデム質量分析と次世代シーケンサー技術を組み合わせたものである。本研究は、効果的な臨床指導を提供し、中国新疆における新生児スクリーニング、遺伝子スクリーニング、IEM遺伝子コンサルテーションを拡大するための基礎となるデータを提供するものである。
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