COVID-19とワクチン接種がポーランドの小児炎症性腸疾患患者の疾患有病率に与える影響。
DOI:10.1111/apa.17574
アブストラクト
目的:炎症性腸疾患(IBD)の異なる型を有する小児におけるCOVID-19の発生頻度と重症度、およびワクチン接種状況を評価しました。方法:本研究は、患者のワクチン接種回数、薬剤使用状況、疾患活動性を質問票を用いて収集した前向き観察コホート研究です。疾患の悪化は、IBD症状の悪化と薬剤の変更を定義しました。結果は、ワクチン種類と薬剤の分類別に層別化されました。
結果: IBDを有する320人の小児とその保護者または介護者がアンケートに回答しました。そのうち52.8%がクローン病、46.9%が潰瘍性大腸炎、0.3%が分類不能でした。COVID-19に感染した患者は35.6%で、そのうち69.3%が軽症、27.2%が中等症、3.5%が重症でした。127名の患者が少なくとも1回のワクチン接種を受けていましたが、23名はCOVID-19発症後に接種を受けたため未接種と分類されました。これにより、104名の接種済み患者と216名の未接種患者が対象となりました。接種済み患者の20.2%がCOVID-19を発症したのに対し、未接種患者では43.1%が発症しました。
結論:ワクチン接種状況は、COVID-19の重症度に統計的に有意な影響を与えませんでした。クローン病と潰瘍性大腸炎の患者における罹患率は類似していました。
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