小児喘息の治療における経口コルチコステロイドの使用に関する医療従事者と保護者の合意結果:多国籍調査と名義グループ技術を用いた研究。
DOI:10.1136/archdischild-2024-327696
アブストラクト
目的: 幼児の喘鳴に対する経口コルチコステロイド治療のアウトカム指標について、ステークホルダーグループを代表する優先順位合意を得る。デザイン: (1) アウトカム指標のセットを特定するための系統的レビュー;(2) 医療従事者(HCP)を対象とした国際調査と保護者との名義グループ会議;(3) 主要なHCP(試験実施者および小児救急医療の臨床医)と同一の保護者グループを含む最終的な合意名義グループ会議。
主要アウトカム指標:治療アウトカム指標の優先順位、アウトカムの最小臨床的意義のある差(MCIDs)、および副作用に関する懸念の程度。
結果:医療従事者と保護者を巻き込んだ反復的なプロセスを通じて、主要アウトカムとして最終的な合意が得られたのは「喘鳴重症度スコア(WSS)」でした。二次アウトカムとして優先されたのは、一般診療所/救急部門への再受診、再入院、入院期間(LOS)、正常状態への回復時間、短時間作用型β刺激薬の投与量、追加のステロイド療法です。プラセボと比較して、臨床医はWSSのMCID変化の中央値を4時間(40%、四分位範囲29-51%)と12時間(50%、37-63%)、LOSを5時間(4-6時間)、正常状態への回復時間を2日(2-3日)と評価しました。保護者は、臨床試験で観察された生理的な影響よりも長いMCIDを頻繁に指摘しました。複数のステロイド投与に関する懸念が最も多く報告されました。結論:関係者は、WSSの変化を最も望ましいアウトカム指標として優先しました。本研究は、保護者/患者が患者研究のアウトカムを共同で作成する可能性を示しました。この結果を今後の臨床研究のデザインに組み込むことで、治療の影響を包括的に評価しつつ、関連する主要な研究アウトカムを確保することが可能になります。
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