ZFYVE19変異体患者の臨床的特徴と長期転帰。
DOI:10.1016/j.dld.2025.01.183
アブストラクト
背景:ZFYVE19関連進行性家族性肝内胆汁うっ滞症はまれな繊毛症であり、その自然史に関する情報は限られている。
目的:ZFYVE19欠損患者における長期予後、特に肝移植(LT)後の予後を調べる。
方法:ZFYVE19欠損症と遺伝的に診断された中国人13人(未報告の患者4人を含む)の医療データを検討した。
結果:全例がZFYVE19の二遺伝子欠損変異を有し、年齢中央値13.2歳(範囲1.1-39)、追跡期間中央値6.4年(範囲1-19.7)で生存していた。初発症状は新生児胆汁うっ滞が4例、肝胆道系障害バイオマーカーの単発異常が3例、門脈圧亢進症が6例であった。11例にウルソデオキシコール酸が投与され、7例で肝胆道系障害バイオマーカーが一時的に正常化した。6人の患者は、年齢中央値3.5歳(範囲0.6-7歳)でLTを受けた(4人は生体関連ドナーを使用)。LT後の追跡期間中央値5.3年(範囲0.5~19)の後、6例全例が生存し、無症状であった。慢性腎疾患や悪性腫瘍は進行していない。
結論:二遺伝子欠損型によるZFYVE19欠損症は主に肝臓に発症し、他の臓器には臨床的に重大な病変はみられない。ZFYVE19に関連した新生児胆汁うっ滞は、幼児期にLTを必要とする肝不全に進行する可能性がある。ウルソデオキシコール酸は肝胆道系指標を改善する可能性があるが、肝硬変/肝切除を回避できない可能性がある。LTの成績は、親からの移植であっても一般に良好である。
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