重症血友病Aの未治療患者(PUPs)を対象としたrVIII-SingleChainの追加試験。
DOI:10.1111/hae.15151
アブストラクト
はじめに:臨床試験および実臨床において、治療歴のある血友病A患者におけるrVIII-SingleChainの有効性と安全性が証明されている。
目的:治療歴のない患者(PUP)におけるrVIII-SingleChainの安全性と有効性を検討する。
方法:非盲検第3相延長試験において、重症血友病A(FVIII<1%)のPUPにrVIII-SingleChainを予防的またはオンデマンドで投与した。主要評価項目は、FVIIIに対する高力価(HT)インヒビター形成の発生率、大出血エピソードの治療成功率、年換算自然出血率(AsBR)であった。
結果:24例のPUP(年齢中央値1歳[範囲0~5])にrVIII-SingleChainが投与され、試験期間中央値は35.0ヵ月(範囲2.4~54.0)であった。全体として、6人のPUPがHT阻害剤(>5 BU/mL)を発現し、6人が低力価(LT)阻害剤(≤5 BU/mL)を発現した。インヒビター発現時の曝露日数の中央値は10日(四分位範囲[IQR]5.0~14.0)であった。rVIII-SingleChain療法を継続したインヒビター陽性PUP 11例(HT 5例、LT 6例)のうち、9例(81.8%;HT 3例、LT 6例)がインヒビター消失(<0.6 BU/mL)を達成した。除菌までの期間中央値は14.3週(IQR 9.8-53.8)であった。12例のPUPにおいて17件(50.0%)の治療緊急有害事象がrVIII-SingleChainに関連しており、主にインヒビター発現(14/17件)であった。290例/315例(92.1%)の出血イベントにおいて、治療は成功した(止血効果はExcellentまたはGoodと評価された)。予防治療中のインヒビター陰性PUPのAsBR中央値(IQR)は0.52(0.00-4.99)、年換算出血率は1.98(0.77-11.23)であった。
結論:RVIII-SingleChainは、PUPにおいて満足のいくベネフィット:リスクプロファイルを示し、高い治療成功率と低いAsBRを示した。
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