フェニルケトン尿症(PKU)における低タンパク処方食への英国患者のアクセス:不安な道。
DOI:10.3390/nu17030392
アブストラクト
背景:フェニルケトン尿症(PKU)の食事療法には、特殊な低タンパク食品が不可欠である。英国では、これらは一般開業医(GP)を通じて処方箋で入手可能であり、栄養宅配会社や薬局を通じて流通している。
方法:低タンパク処方食品(LPPF)の供給に関する主なシステム上の問題やエラーを確認するため、PKUに携わるBIMDG(British Inherited Metabolic Disease Group)の管理栄養士と栄養サポートワーカー(DSW)/管理者に、58項目のオンライン非検証半構造化質問票をEメールで送付した。
結果:管理栄養士の73%(=53/73)、DSW/管理者の72%(=18/25)から回答を得た。合計80のアンケート(44の小児PKUセンターと36の成人PKUセンター)に回答があった。回答者の50%(=40/80)は、患者・介護者がLPPFを利用する際に少なくとも毎週問題があると報告した。最も一般的な問題は、製品が入手できないこと(82%)、LPPFが配達されないこと(79%)、配達が遅れること(66%)であった。回答者の64%は、患者の25%以上がLPPFへのアクセスに繰り返し問題を抱えており、回答者の69%は1時間/週以上、11%は5時間/週以上をLPPF患者の供給問題の修正に費やしていた。患者が供給問題を経験した最も一般的な食品は、パン(96%)、パスタ/米(41%)、代用乳(35%)であった。これはGPの処方ミス(65%)、LPPFの処方箋が誤った調剤薬局/供給業者に送られたこと(60%)、製造業者の供給問題(54%)と関連していた。患者・介護者との問題としては、LPPFをタイムリーに注文しない(81%)、宅配業者からのメッセージに応じない(73%)、注文プロセスへの理解不足(70%)などが挙げられた。回答者の大多数(93%)は、処方の問題が患者の血中Pheコントロールに影響すると報告した。LPPFへのアクセスを改善するための提案として、システムの一元化(76%)、LPPFを注文するためのアプリ(69%)などがあった。
結論:英国におけるPKU用LPPFの供給には問題があり、患者の食事管理遵守能力に悪影響を及ぼす可能性がある。
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