新生児梅毒:感染した母親から生まれた乳児に対する臨床的および検査的評価と出生後の治療。
DOI:10.1007/s10096-025-05073-0
アブストラクト
目的:本研究の目的は、先天梅毒の発生率、主な臨床症状、妊娠中の母体治療との関連を評価することであり、この新たな公衆衛生問題に対する認識を高め、地域の疫学データを提供することである。
方法:2023年6月1日から2024年6月1日の間にエトリック市立病院で梅毒と診断された母親から生まれた乳児を研究の対象とした。患者記録をレトロスペクティブに検討した。
結果:研究期間中、12,892例の出生が記録され、先天梅毒は症例の0.12%で検出された。梅毒の母親から生まれた15人の新生児が評価された。新生児の93.3%にペニシリン治療が行われ、うち73.3%は高確率症例または高確率症例に分類された。骨膜炎や骨炎などの骨異常が2例で検出された。母親の46.7%のみが適切な出生前医療を受けており、40%は出生前医療を受けていなかった。C型肝炎ウイルス、ヒトパピローマウイルス、単純ヘルペスウイルス2型に感染している母親は26%にみられたが、HIVに感染している母親はいなかった。薬物中毒は26.7%の母親にみられた。
結論:この研究は、先天梅毒の重大な負担を浮き彫りにしており、多くの症例が未治療または不十分な管理の母親の感染に起因している。母親の治療にもかかわらず感染した新生児もおり、予防におけるギャップが浮き彫りになった。当センターの限られたデータは、症例率が高いにもかかわらず、地域的な負担を過小評価している可能性が高く、診断漏れの危険性がある。これらの所見は、先天梅毒率を軽減するために、出生前スクリーニングの強化、時宜を得た治療、包括的ケアが緊急に必要であることを強調している。
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