カスタマイズされた電子カルテダッシュボードレポートを用いた先天性サイトメガロウイルス検診モデル。
DOI:10.1002/ohn.1175
アブストラクト
目的:新生児を対象とした先天性サイトメガロウイルス(cCMV)スクリーニングは、早期診断と介入が有益な新生児を同定するために提案されている。しかし、スクリーニングの実施状況は様々であり、各施設の裁量に委ねられていることが多い。本研究では、入院患者を対象としたスクリーニングのコンプライアンスを向上させるために、一元化された電子カルテ(EMR)ダッシュボードの有用性を検討する。
研究デザイン:単一施設での前向き実施可能性試験:第3次医療センター 方法:EMRシステムを用いて、標的cCMVスクリーニングのダッシュボードレポートを毎週作成した。このダッシュボードでは、大規模な多施設医療センターにおけるすべての出生児を対象に、新生児聴覚スクリーニングの不合格と、cCMVに関連する特定のハイリスク診断をスクリーニングした。さらなる聴力スクリーニングやcCMV検査が必要な適格患者は、入院患者に連絡された。対数二項回帰分析を用いて、週報導入後の医療機関主導によるcCMVスクリーニングの実績を評価した。
結果:2021年7月1日から2022年12月31日までに、5,866人の新生児がダッシュボードによるスクリーニングを受けた。検査の対象となった新生児は9,186人(15.6%)であった。新生児の75%近く(n = 687)が、報告書作成前に入院患者チームによって検査された。残りの25%(n=231)は、報告書によって確認されたものの、入院チームによる検査はまだ行われておらず、その後検査が行われた。新生児のうち3人がCMV陽性であった。入院患者チームによって適切に特定された適格新生児の割合は、時間の経過とともに増加した(対数二項回帰係数 0.0215、P < 0.01)。
結論:対象を絞ったcCMVスクリーニングを導くEMRダッシュボードは、検査コンプライアンスを改善することができる。このモデルは大規模なcCMVスクリーニングに有望である。
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