未治療および治療歴のある血友病A患児における遺伝子組換え型血液凝固第VIII因子の有効性と安全性:系統的レビュー。
DOI:10.1007/s12325-025-03110-0
アブストラクト
はじめに:遺伝子組換え血液凝固第VIII因子(rFVIII)療法を受けている小児血友病A(HA)患者にとって、インヒビターの発現は最大の関心事であるが、関連する研究はまだ不足している。我々は、治療歴のある小児HA患者(PTPs)と未治療の小児HA患者(PUPs)において、標準型(SHL)と半減期延長型(EHL)のrFVIII製剤の有効性と安全性を比較することを目的とした。
方法:PRISMAガイドラインに従い、PubMed、Embase、Cochrane Libraryから臨床研究を検索した。データを抽出し、単群メタ解析を行った。
結果:この系統的レビューには1145例の患者を対象とした16の研究が含まれた。3つの研究が年間出血率(ABR)の変化を報告しているが、その結果はrFVIII治療後のHA小児患者におけるABRの変化に統計学的有意差はないことを示した。10件の研究で阻害剤の開発が報告され、9件はPUPに焦点を当てたものであった。ここで、EHL rFVIIIは27.5%(95%信頼区間[CI]22.6%;32.6%)の阻害剤の割合を示し、第3世代のSHL rFVIIIは36.4%(27.2%;46.2%)の阻害剤の割合を示し、後者の高力価の割合は20.9%(12.9%;30.3%)であった。SHL rFVIII(octocog alfa)とEHL rFVIII(rurioctocog alfa pegol)はともにインヒビター発現の割合が低かった。オクトコグ・アルファは12.7%(5.3%;24.5%)と最も低い高力価インヒビター発現率を示した。有害事象(AE)は11試験で報告され、オクトコグ アルファは14.5%(6.5%;26.7%)と低い割合であった。
結論:我々の解析では、オクトコグ アルファとrurioctocog alfa pegolはともにインヒビターの発現が少なく、オクトコグ アルファは治療関連AEが少なかった。rFVIII治療中のインヒビターに対する定期的なモニタリングは重要である。
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