フォン・ヴィレブランドコラーゲン結合アッセイとフォン・ヴィレブランド抗原の比率は、フォン・ヴィレブランド病におけるマルチマーのサイズを予測できる。
DOI:10.1111/hae.70025
アブストラクト
背景:フォン・ヴィレブランド病(vWD)は、異なる亜型を有する一般的な出血性疾患です。検査診断は困難で、高価で複雑な検査を複数必要とします。フォン・ヴィレブランド因子(vWF)コラーゲン結合アッセイ(VWF:CB)は、vWDの診断精度を向上させる可能性が報告されていますが、コンセンサスが確立されておらず、ガイドラインや診断アルゴリズムへの導入は不十分です。
方法: 遺伝性vWD患者88例と、出血症状を理由にvWDの検査を受けた10例を対象に、vWFマルチマー、vWF抗原(VWF:Ag)、およびVWF:CBの分析を実施しました。出血評価ツール(International Society on Thrombosis and Haemostasis推奨)を用いて、総出血スコア(BS)を算出しました。全マルチマーサイズを有する患者と高分子量マルチマー(HMWM)を欠如する患者を区別するための最適なVWF:CB/VWF:Ag比のカットオフ値を確立し、別々の後方視的臨床データコホートで検証しました。また、VWF:CB/VWF:Ag比とBSの関連性も評価しました。
結果:VWF:CB/VWF:Ag比はHMWMの存在を非常に良好に区別し、検証データセットにおける最適なカットオフ値で感度1.0、特異度0.79を示しました。VWF:CB/VWF:Ag比はBSの有意な予測因子でした(R = 0.39)。
結論:VWF:CB/VWF:Ag比はBSの有意な予測因子であり、vWD患者でVWF:CB/VWF:Ag比が0.6を超える場合、マルチマー分析を安全に省略できることが確認されました。これにより、VWF:CBアッセイがvWD診断における重要な貢献因子であることが再確認されました。
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