移植を受ける小児におけるサイトメガロウイルス再活性化の診断およびモニタリングのための潜在的手段としての唾液サンプル。
DOI:10.1016/j.transproceed.2025.02.023
アブストラクト
背景:移植を受ける小児におけるサイトメガロウイルス(CMV)再活性化の定期的モニタリングは、血液サンプルの分子検査によって行われている。このことは、唾液のような非侵襲的な代替法を探索する必要性を強調している。本研究では、ペルーのリマにある紹介施設で移植を受けた小児におけるCMV再活性化の検出とモニタリングにおける唾液検体の有用性を評価した。
方法:移植を受けた小児16人の液体唾液と全血のペア85検体、および綿棒採取唾液と全血のペア91検体を、定量的ポリメラーゼ連鎖反応(qPCR)により分析した。
結果:全血陽性率は12.59%、液体陽性率は15.29%、唾液陽性率は12.09%であった。検体間のウイルス量に有意差は認められず、唾液と全血の間に顕著な相関や一致は認められなかった。しかし、4人の患者の19検体は唾液では陽性であったが、それぞれの全血では陰性であった。唾液が陽性で血液が陰性であった1人の患者は、消化管CMV症を発症した。
結論:唾液は、小児移植レシピエントにおけるCMV再活性化を検出し、モニタリングするための有望な診断ツールとなる可能性がある。唾液のウイルス量が先制治療の指針や疾患発症の予測にどのような意味を持つのか、さらなる研究が必要である。
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