ソマリアにおける5歳未満児のワクチン接種率とその関連要因。
DOI:10.1186/s12889-025-21529-6
アブストラクト
目的:予防接種を向上させるための世界的な努力にもかかわらず、ソマリアでは基本的な予防接種(BCG、ポリオ3、DPT3、麻疹ワクチン)の完了率は依然として不十分である。ソマリアの5歳未満児の予防接種に影響を及ぼす決定要因に関する研究は限られており、本研究の新規性が浮き彫りになった。本研究の目的は、ソマリアの5歳未満児の基本的予防接種の接種率および接種率に影響を与える要因を明らかにすることである。
方法:Somali Demographic and Health Survey-2020(SDHS-2020)から9,290人の子どものデータセットを抽出した。ワクチン接種率は、4種類の基本的なワクチン接種をすべて受けた子どもの割合と定義した。接種率と共変量との関連をカイ二乗検定により評価し、多変量ロジスティック回帰により影響力のある決定因子を同定した。
結果:BCGは母親の学歴、居住地、妊婦受診回数、富裕度指数に影響された。DPT3は、出生順位(AOR:0.425、95%Cl:0.241、0.750)、母親の初等教育(AOR:1.525、95%Cl:1.130、2.059)、居住地(AOR:2.549、95%Cl:1.863, 3.487)、ANC訪問回数、富指数であった;ポリオ3は、富指数(1.883;Cl:95%, 1.283, 2.764)、出生前ケア訪問回数(AOR:1.356;Cl:95%、1.043、1.762)、麻疹は母親の年齢(AOR:3.458;95%Cl:1.429、8.370)、居住地(AOR:1.630;95%Cl:1.280、2.077)、ANC受診回数(AOR:1.510;95%Cl:1.074、2.123)、子どもの年齢(AOR:3.264、95%Cl:2.131、5.001)、出生順位(AOR:0.311;95%Cl:0.199、0.486)、富裕指数(AOR:2.079;95%、1.496、2.888)。
結論:ソマリアの5歳未満児の完全な基本予防接種は、母親の教育、年齢、居住地、妊婦訪問、世帯の富、子どもの特徴(出産場所、出生時の子どもの大きさ、年齢、出生順位など)に影響された。政策立案者は、妊産婦ケアへの出席を強化し、社会経済的に不利な世帯の母親を支援する介入を優先すべきである。
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