STORCHブラジル:ブラジルでSTORCHに曝露された乳児の神経発達経路と機能を調査するための多施設コホート研究計画書。
DOI:10.1186/s12887-025-05548-1
アブストラクト
背景:STORCHという頭字語は、小児に先天性症候群や神経学的有害転帰をもたらす可能性のある妊娠感染症を包含している。ブラジルはもとより世界中で、近年STORCHの確定症例が憂慮すべきほど増加している。しかし、STORCHが乳幼児の神経発達の転帰に及ぼす影響を、大規模な多施設コホートで、相当数の参加者を集め、幅広い変数と年齢にわたって分析し、国際生活機能分類(ICF)モデルに基づいて検討した研究はない。
目的:ブラジルの生後3ヵ月から24ヵ月の乳児において、古典的なSTORCH(梅毒、トキソプラズマ症、風疹、サイトメガロウイルス感染、単純ヘルペス)への曝露と機能の構成要素との関連を検討する。
方法:ブラジルの各地域の少なくとも1都市でデータを収集する多施設前向きコホート研究を提案する。生後3ヶ月(生後12~15週)の乳児296人をサンプルとする。(a)先天性STORCH感染と診断された乳児、または母親が出生前にSTORCH感染を経験した乳児からなる曝露群(n=148)、(b)非曝露群(n=148)に分けられる。評価は生後3、6、9、12、18、24ヵ月に縦断的に行われる。評価ツールは、Prechtl's General Movements Assessment、Hammersmith Infant Neurological Examination、Alberta Infant Motor Scale、Bayley Scales of Infant and Toddler Development、Survey of Well-being of Young Children、Autism Observational Scale for Infants、Modified Checklist for Autism in Toddlers、Child Behavior Checklist、Young Children's Participation and Environment Measureなど。相対リスクの計算を含む記述的分析とロジスティック回帰を行い、STORCH薬剤への妊娠中の曝露と乳児の反応/結果との関連を検討する。
考察:STORCHブラジル研究では、ICFの枠組みに沿って、STORCH曝露が乳児の最初の2年間の神経発達を含む機能に及ぼす影響を調査する。これにより、STORCHに曝露された乳児の特徴やニーズについての理解が深まり、治療者が十分な情報を得た上で臨床的判断を下す助けとなるだろう。この結果は、この集団に合わせた公共政策を支援するかもしれない。得られた知見は、知識の翻訳を確実にするために普及させる予定である。
臨床試験番号:該当なし。