フランスにおける血友病AおよびB患者の臨床的および経済的負担:全国的な請求データベースの分析。
DOI:10.1111/hae.70041
アブストラクト
導入: フランスにおける血友病A(HA)および血友病B(HB)患者の医療資源の活用状況および関連費用に関するデータは限られています。目的: 本研究の目的は、HAおよびHB患者の特徴、現在の疾患管理状況、臨床的負担および費用を明らかにすることです。
方法:2022年1月1日時点で生存しているすべての年齢の血友病患者に関するデータは、フランスの全国医療請求データベース(SNDS)から抽出されました。患者は、オンデマンド治療または予防治療(阻害物質の有無を問わず)の4つの治療群に分類されました。血友病患者は、年齢、性別、地域でマッチングされた対照群(比率1:3)と、リスク比(RR [95%信頼区間])を用いて比較されました。1人当たりの年間直接医療費が推計されました。
結果: 5,577人(HA)と1,332人(HB)の患者が対象となりました(平均年齢:36.4歳)。ほとんどの患者はオンデマンド治療を受けていました(HA:72.8%;HB:76.6%)で、阻害物質を有する患者は少数でした(HA:3.6%;HB:1.1%)。全体として、血友病の臨床的負担は対照群に比べて有意に高く、特に死亡率(RR:1.42 [1.04-1.92])、就労不能(RR: 2.71 [2.22-3.30])、重大な出血による入院(RR:12.06[8.67-16.80])、整形外科手術(RR: 2.97 [2.65-3.32])、および全原因による入院(RR: 2.44 [2.31-2.58])でした。この負担は、阻害物質を有する患者または予防療法を受けている患者でより高く、HAとHBの患者間でほぼ同等でした。予防療法を受けているHA患者における年間1人当たりのコストは€282,560、HA患者における予防療法を受けているHB患者では€181,566でした。阻害因子を有する患者群は規模が限られていましたが、さらに高いコストが認められました。結論:血友病の治療における臨床的負担とコストは、特に予防療法を受けている患者や阻害因子を有する患者において非常に高い可能性があります。
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