I型ゴーシェ病患者において、粘膜関連不変性T(MAIT)、γδT、自然リンパ球(ILC)の数と頻度が変化した。
DOI:10.1016/j.humimm.2025.111302
アブストラクト
はじめに:ゴーシェ病(GD)はグルコセレブロシダーゼ(GBA)遺伝子の変異によって引き起こされる稀なライソゾーム貯蔵病である。マクロファージの関与を超えるGDの自然免疫病理学的特性はよくわかっていない。本研究では、1型GD患者およびGD保因者の末梢血におけるILCサブセット、γδT細胞およびMAIT細胞、TNF-αおよびIFN-γサイトカインレベルの変化を評価した。
方法:患者および対照から得た末梢血単核球をFicoll-Paque gradient法で分離し、表面および細胞内染色後、FACSARIA IIIで解析した。
結果:解析の結果、CD8 MAIT細胞とCD8 γδ T細胞は、キャリアと比較して治療患者で減少していることが明らかになった。MAIT細胞特異的IFN-γ産生およびIFN-γ MAIT細胞の絶対数は、ERTを受けた1型GD患者では健常対照と比較して有意に減少しており、これは疾患の病因と重症度を示す重要な指標となりうる。さらに、ERTを受けた1型GD患者では、健常対照者および保因者と比較して、ILCの総数、特にILC1サブセットが減少していた。
結論:ILC、γδT細胞、MAIT細胞、TNF-αおよびIFN-γサイトカインレベルの変化は、治療前および治療後の1型GD患者において観察され、GDの病因に重要な役割を果たしている可能性がある。
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