アトピー性皮膚炎の治療中止後の再発と再発の予測因子:JAK1阻害剤とデュピルマブ.
DOI:10.1111/ddg.15688
アブストラクト
背景と目的: アトピー性皮膚炎(AD)の臨床管理において、治療の中断とその後の疾患の再発はよくみられます。AD患者における治療中断後の再発パターンを理解することは、したがって不可欠です。本研究の目的は、中等度から重度のAD患者において、選択的Janus kinase 1(JAK1)阻害剤(ウパダシチニブまたはアブロシチニブ)またはデュピルマブによる治療に反応した患者における再発までの時間と予測因子を明らかにすることです。
対象と方法: 本単施設後向きコホート解析では、12歳以上の中等度から重症のAD患者で、JAK1阻害剤またはデュピルマブに16週間以内に反応を示した患者のデータを検討しました。主要評価項目は、治療中止後の皮膚病変再発までの中央値時間でした。さらに、再発の予測因子を探索しました。
結果:治療中止後72週間以内に、JAK1阻害薬とデュピルマブに反応した患者の皮膚病変再発までの中央値はそれぞれ60日と457日でした。全体として、JAK1阻害剤とデュピルマブを使用した患者の52.9%と34.6%がAD皮膚病変の再発を報告しました(平均ハザード比 = 2.58、95%信頼区間:1.25-5.33、p = 0.01)。AD再発に影響を与える他の要因は同定されませんでした。
結論:治療中止後、デュピルマブはJAK1阻害剤に比べて相対的に長い有効性を示し、再発リスクが低くなりました。
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