アムステルダム神経心理学的課題とケンブリッジ神経心理学的検査自動化バッテリーにおけるPKU患者と健康対照群の評価に関する合意。
DOI:10.1016/j.ymgme.2025.109126
アブストラクト
背景:健康な個人および患者における神経認知機能の評価とモニタリングのために、複数の神経心理学的検査バッテリーが使用されてきました。これらの検査バッテリーのうち、アムステルダム神経心理学的タスク(ANT)とケンブリッジ神経心理学的自動化検査バッテリー(CANTAB)は、早期治療および継続的治療を受けたフェニルケトン尿症(PKU)患者において機能障害を示しています。しかし、これらの検査バッテリーのタスクはこれまで相互検証されていません。本研究の目的は、PKU患者と健康な対照群における両検査バッテリーの比較可能性を確立することです。
方法: 7~67歳のPKU患者22名と対照群19名を、ANTの課題とCANTABの課題それぞれで2回テストしました。2つの検査バッテリーの課題は、評価する神経認知機能(運動技能、感情認識、持続的注意、実行機能(作業記憶、抑制制御、認知的柔軟性))に基づいて一致させました。相関行列を用いて、類似したスキルに割り当てられたタスク間の相関の特異性を評価しました。結果:ANTとCANTABの対応するタスク間の相関は、中等度から強い(範囲ρ:0.50-0.84、P < 0.001)で、感情認識、認知的柔軟性、持続的注意において強い相関(ρ > 0.70)が観察されました。これらの相関は年齢調整後も有意でした。最も強い相関は、事前に類似したスキルを要求するタスク間で一般に見られ、タスクのマッチングの妥当性を検証しました。
結論:全体として、ANTとCANTABのタスク間には良好な一致が認められ、特に感情認識、持続的注意、および実行機能の広範な概念において顕著でした。これらの結果は、同じ機能を評価するANTとCANTABのタスクの一部を相互に置き換えて使用し解釈することが可能であることを示唆し、PKUにおける神経心理学的研究の統合を促進する可能性があります。
会員登録すると記事全文を読むことができるほか、「NEJM Journal Watch」や「国内論文フルテキスト」といった会員限定コンテンツを閲覧できます。