初回てんかん重積状態後の再発と死亡率:フランス国立保健データシステムに基づく全国的な後方視的研究。
DOI:10.1212/WNL.0000000000213693
アブストラクト
背景と目的: てんかん重積状態(SE)は短期死亡率が高いことが知られていますが、再発や死亡を含む長期予後に関するデータは限られています。本研究の目的は、初回SE発症後3年間の再発率と退院後死亡率を記述し、関連するリスク要因を同定することです。
方法:2011年1月1日から2016年12月31日まで、フランス国立保健データシステムを用いて、ICD-10コードでSEと診断され、初回入院を生き延びたすべての患者(乳児と成人)を対象とした後ろ向きコホート研究を実施し、3年間の追跡調査を行いました。アウトカムには、SEの再発、死亡、死亡診断書に記載された死亡原因が含まれました。測定項目には、患者特性、合併症、SEの原因、集中治療室入院歴、初回SE時の機械的換気が含まれました。多変量Coxモデルを用いて、これらの要因と再発または死亡との関連性を評価しました。結果:37,930例(女性46.4%、中央値年齢55歳[四分位範囲(四分位範囲)30-71)の患者において、3年後の再発率は16.7%(95% CI 16.3-17.1)、死亡率は25%(95% CI 24.5-25.4)でした。初回SE時に存在した3年後の再発に関連する要因は、年齢が若い(ハザード比[HR] 2.21、95% CI 1.90-2.58、年齢群<1歳対10-19歳)、初回SE前のてんかん既往歴(HR 1.73、IQR 1.63-1.84)、アルコール摂取(HR 1.37、95% CI 1.27-1.48)、遠隔かつ進行性原因、合併症、および長期機械的換気(HR 1.21、95% CI 1.11-1.32)でした。進行性原因と合併症の数は死亡率と関連していましたが、男性(HR 1.24、95% CI 1.19-1.30)と高齢は死亡率と関連していましたが、再発とは関連していませんでした。3年後の主な死亡原因は腫瘍(32.1%)、心血管疾患(20.2%)、感染症または呼吸器疾患(8.3%)でした。
討論: 当研究は、初回SE後3年以内の再発または死亡のリスクが高いことを示しています。再発と死亡のリスク増加に関連する要因、および再発または死亡に特異的に関連する要因を同定しました。これらの要因(退院時に主に変更不可能なもの)をより深く理解することは、臨床医が患者フォローアップの計画を改善するのに役立ちます。
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