ムコ多糖症IV型Aの代替バイオマーカーの同定。
DOI:10.3390/ijms26104940
アブストラクト
ムコ多糖症型IVA(MPS IVA、モルキオA症候群)は、N-アセチルガラクトサミン-6-硫酸塩硫酸酵素の活性不足により骨格奇形を引き起こす希少な遺伝性疾患で、グリコサミノグリカン(GAG)の蓄積が特徴です。臨床的重症度や治療効果を反映する正確なバイオマーカーの同定は依然として課題となっています。本研究では、60例の患者(1歳から62歳)の血液と尿サンプルから、N-末端プロC型ナトリウム利尿ペプチド(NT-proCNP)、コラーゲンI型とII型、モノスルファートケラタン硫酸(KS)、ジスルファートKS、およびコンドロイチン-6-スルファート(C6S)を含む潜在的な代替バイオマーカーを評価しました。NT-proCNPのレベルは、すべての年齢層の患者で有意に上昇しており、特に8歳以降で成長障害と負の相関を示しました。コラーゲンI型は成人患者で有意に増加しましたが、コラーゲンII型は年齢依存性の上昇を示しました。尿中のKS(モノスルファート型とジスルファート型)は、成長障害と中等度の負の相関を示しました。さらに、NT-proCNP、血漿中のモノスルファートおよびジスルファートKS、および尿中ジスルファートKSは、12歳未満の患者において酵素置換療法の影響を受けませんでしたが、尿中モノスルファートKSは影響を受けました。結論として、NT-proCNPは骨格奇形の重症度を反映する有望な独立したバイオマーカーとして浮上し、将来の成長率を予測する可能性を示しました。これらの結果は、MPS IVA管理における現在の未解決のニーズに対応するため、NT-proCNPの臨床評価および治療効果のモニタリングにおける潜在的な役割を強調しています。
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