ガーナ・ボルタ地域における5歳以下の遊牧民の子どもの定期予防接種状況:COVID-19パンデミック後の時代における横断的調査。
DOI:10.1186/s12889-025-23290-2
アブストラクト
背景: 定期的な小児予防接種の利点にもかかわらず、ガーナの特定の地域では予防接種の接種率が低く、特に遊牧民の子どもたちにおいて顕著です。さらに、COVID-19パンデミックは定期的な予防接種を含む保健サービスの利用を悪化させました。したがって、私たちはCOVID-19パンデミック後の時代において、ボルタ地域内の2つの郡において5歳以下の遊牧民の子どもの定期的な予防接種状況を評価しました。
方法:2022年7月から10月にかけて、5歳以下の遊牧民の子ども157名を対象に、コミュニティベースの分析的横断研究を実施し、COVID-19パンデミック後の予防接種状況を評価しました。データは、構造化された質問票を用いた保護者のインタビューにより収集され、Stata Version 17で分析されました。記述統計を用いてデータを要約し、p<0.05および95%信頼区間において完全予防接種状況に関連する要因を特定するために、多変量ロジスティック回帰モデルを使用しました。
結果:研究対象の157人の子どものうち、男性が52.2%(82/157)を占める主要なグループでした。年齢別の完全予防接種率は51%で、12~59ヶ月齢のグループでは73.6%の完全予防接種率が観察されました。完全予防接種のオッズは、24~35ヶ月齢の子供 [aOR=15.50、95%CI: (2.03-118.39)] および36~59ヶ月齢の子供 [aOR=14.18、95%CI: (3.17, 63.46)] で高かったです。産後ケア(PNC)訪問の経験がある保護者の子ども [aOR=4.16、95% CI: (1.29-13.40)]、予防接種スケジュールに利便性を感じた介護者 [aOR=4.50, 95% CI: (1.16-17.42)] および地域リーダーから奨励された介護者 [aOR=95%CI: (1.06-13.70)]。予防接種センターでの待ち時間が長いと報告した保護者は、完全予防接種の確率が低い [aOR=0.19、95% CI: (0.04-0.84)] でした。
結論:研究対象地域における5歳未満の遊牧民の子供の完全予防接種率は中等度であり、子供の年齢、産後ケア訪問、地域リーダーの奨励、予防接種スケジュールの利便性、および待ち時間と関連していました。私たちは、この脆弱な集団における予防接種率の低さを改善するため、地区保健局が対象を絞った多面的な戦略を実施することを推奨します。
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