ブテコ呼吸法が7~12歳の喘息患児の喘息コントロールと生活の質に与える影響:ランダム化比較試験。
DOI:10.7717/peerj.19467
アブストラクト
目的:本研究は、7~12歳の小児における喘息のコントロールと生活の質(QOL)の改善に、ブテйко呼吸法が有効かどうかを評価することを目的として実施されました。代替喘息治療法への需要が増加する中、本研究はブテйко呼吸法に関するエビデンスの不足を補い、小児喘息の臨床管理の向上に貢献することを目指しています。方法:本研究では、喘息を有する小児を対象に、ブテйко呼吸法の有効性を評価するため、ランダム化比較試験(RCT)を採用しました。研究対象は、小児アレルギー・免疫科外来で治療を受けている喘息患者65名でした。そのうち33名が実験群に割り当てられ、標準的な喘息治療に加えブテコ呼吸法が適用され、32名が対照群に割り当てられ、標準的な喘息治療のみが適用されました。本研究の主要評価項目は、患者の喘息コントロールレベルと生活の質スコアでした。
結果:実験群の患者は、ブテコ呼吸法により喘息のコントロールと生活の質に統計的に有意な改善を示しました(p < 0.05)。喘息のコントロール(= 3.54)と生活の質(= 12.08)において大きな効果サイズが観察されました。実験群の事後テストにおける喘息コントロールスコアは、対照群よりも統計的に有意に高かったです(p < 0.05;= 3.65)。
結論:小児は吸入器の使用困難により喘息管理に困難を来すことが多い。本研究では、ブテйко呼吸法が小児患者における喘息コントロールと生活の質の改善に有効であることが示された。
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