エチオピアの9~14歳の女子生徒におけるヒトパピローマウイルス(HPV)ワクチン接種率と関連要因:行動のためのパフォーマンス監視(PMA-ET)2023、多段階分析。
DOI:10.1371/journal.pone.0325557
アブストラクト
背景:ヒトパピローマウイルス(HPV)は、子宮頸がんを引き起こす性感染症の一つであり、世界中で感染症関連がんの第2位の原因となっています。HPV感染は、毎年世界中で約604,000件の子宮頸がん(342,000人の死亡)を引き起こしています。そのため、本研究ではエチオピアの女子生徒におけるヒトパピローマウイルスワクチン接種率とその関連要因を評価することを目的としました。
方法:Performance Monitoring for Action Ethiopia(PMA Ethiopia)は、国家および地域政府の政策立案に活用できる生殖、母体、新生児の健康(RMNH)指標に関するデータを収集するための調査プロジェクトです。東アフリカ諸国におけるHPVワクチン接種率の95%信頼区間(CI)は、STATAバージョン14.1を使用して森林図で報告され、提示されました。モデル比較と適合度評価には、クラス内相関係数(ICC)、尤度比(LR)検定、中央値オッズ比(MOR)、および偏差(-2LLR)値が使用されました。多段階ロジスティックモデルにおいて、95%信頼区間(CI)とp値≤0.05を満たす調整オッズ比(AOR)を用いて、HPVワクチン接種に関連する有意な要因を特定しました。
結果:エチオピアにおける学校に通う女子のHPVワクチン接種率は30.82%(95% CI: 29.21, 32.45)でした。多変量ロジスティック回帰モデルにおいて、12~14歳の女子は9~11歳の女子に比べてHPVワクチン接種を受ける確率が2.44倍(AOR=2.44、95% CI:1.86~3.16)高かったです。同様に、いずれかの保健サービスを受けた女性と性および生殖に関する保健サービスを受けた女性は、それぞれ7.75倍(AOR=7.75、95% CI:5.65-10.62)と3.24倍(AOR=3.24、95% CI:2.33-4.51)の確率でHPVワクチンを接種していました。
結論:本研究の結果は、この全国代表的な調査において、HPVワクチン接種を受けた少女の割合が30.8%と極めて低い水準にあることを示しています。この割合に影響を与えた主要な要因は以下の通りです:年齢、性および生殖に関する健康サービスへのアクセス、一般健康サービス利用状況、および地域間の健康格差。
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