COVID-19パンデミックが米国の一次医療施設におけるワクチン接種に与えた影響。
DOI:10.1371/journal.pone.0325934
アブストラクト
背景:COVID-19パンデミックは、患者と医療提供システムに重大な負担をもたらしました。多くの患者が必須の医療サービスを受けることを遅らせ、医療提供者はサービス提供に苦労しました。本研究では、全国規模のサンプルを用いて、COVID-19パンデミックが一次医療施設におけるCOVID-19以外のワクチン接種の実施に与えた影響を調査することを目的としました。
方法: この後ろ向き横断研究では、アメリカ家庭医学会(ABFM)のPRIMEレジストリから2019年3月15日から2022年3月14日までの臨床記録を使用し、小児・思春期層と成人における月ごとの受診率とワクチン接種率を算出し、パンデミック前年度とパンデミック1年目・2年目を比較しました。ロジスティック回帰分析を用いて、患者特性とワクチン接種可能性の関連性を検討しました。結果:パンデミック第1年において、小児・思春期層のワクチン接種率は9.6%、成人では4.2%減少しました。パンデミック第2年では、パンデミック前年度と比較して、小児・思春期層で19.4%、成人で14.2%と、減少がさらに悪化しました。訪問率の一部回復にもかかわらず、ワクチン接種率は完全に回復しませんでした。パンデミックの残りの期間中、ワクチン接種率の差は訪問率の差よりも悪化し、数ヶ月を除いて継続しました。女性、農村部在住者、社会リスクの高い地域在住者はワクチン接種率が最も低く、この差はパンデミック中に拡大しました。
結論:パンデミックは、パンデミックの2年目まで持続した非COVID-19ワクチン接種の減少と関連していました。この減少は、遅延または未接種のワクチンが予防可能な疾病の流行や、以前制御下にあった疾病の再流行を引き起こす可能性を懸念させます。
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