トンネルの先の光?COVID-19後遺症を有する小児における心肺機能の経過観察。
DOI:10.1007/s00431-025-06245-y
アブストラクト
未分類:COVID-19後の後遺症に関する小児を対象とした研究は少なく、特に心肺機能に関する研究は限られています。縦断的データは特に不足しています。本研究では、横断的研究で評価された小児患者を再検査することを目的としました。この縦断的研究では、COVID-19後遺症の基準を満たす小児と、年齢および性別が一致した対照群が、基線時と6ヶ月後に心肺機能検査を受けました。COVID-19後遺症を有する20人の小児のうち13人(平均年齢:13.6±2.6歳、女性48%)と、対照群の28人中23人(平均年齢:11.9±3.1歳、女性62%)が追跡検査を完了しました。すべての参加者が最大トレッドミル検査を完了しました。ピーク酸素摂取量に有意な差は認められませんでした(39.5±11.0 ml/kg/min vs. 45.5±8.4 ml/kg/min;p=0.101)。6ヶ月間で、すべての被験者の心肺機能は有意に改善しました。サブグループ分析では両群で改善が認められましたが、変化は統計的に有意ではありませんでした。酸素パルスは6ヶ月後に有意に高く、回復半減期も有意に長くなりました。これは全体群では有意でしたが、サブグループでは有意ではありませんでした。結論:これは、COVID-19後遺症を有する小児の心肺機能を再評価した最初の縦断的研究です。初期に低下していた正常化心肺機能は、6ヶ月後にすべての小児で改善しました。主な改善は、心拍出量と心拍出量の指標である酸素パルスで観察され、これにより心血管機能の向上が示唆されました。この結果は、パンデミック後6ヶ月時点で中央循環動態の改善を反映しています。したがって、脱条件化はCOVID-19後症状の可能な原因として残されています。
臨床試験登録:ClinicalTrials.gov 識別番号:NCT05445531。既知の事項: • COVID-19後症候群(PASC)を有する小児は、心肺機能(V̇O2ピーク)の低下を示す可能性があります。疲労と運動耐容能の低下は一般的ですが、そのメカニズムは不明確で客観的な評価が困難です。 • 過去の研究は横断的な知見を提供しましたが、縦断的な追跡データは含まれていません。
新たな点: • PASCを有する小児を対象に、6ヶ月後にCPETを再評価する初めての縦断的研究。 • 心肺機能(V̇O2ピークとO2パルスを含む)は時間経過とともに有意に改善し、これはおそらく臓器損傷ではなく可逆的な機能低下によるものと考えられます。
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