実験室で確認された呼吸器合胞体ウイルス(RSV)による入院:2020年から2024年までの全国的な全年齢層横断調査。
DOI:10.1186/s13584-025-00693-5
アブストラクト
背景:呼吸器合胞体ウイルス(RSV)に対する新規ワクチンとモノクローナル抗体(mAb)が、それぞれ成人と乳児向けに最近承認されました。しかし、これらの薬剤の国家ワクチン接種プログラムへの導入は遅れています。すべての年齢層におけるRSV疾患の負担を正確に評価することは、これらの薬剤のグローバルな導入にとって不可欠です。
方法:2020年から2024年までの全年齢層におけるRSV入院の負担を、新たな全国的な検査機関ベースの病院監視システムで収集されたデータに基づき評価しました。全国的な一般病院に入院した患者から採取されたRSV陽性の呼吸器検体が報告されました。データは、RSVの流行期間と年齢層別に分析し、入院率と30日死亡率(30-DM)を算出しました。検査確認による入院率を、ICD-9コードに基づいて算出された以前の率と比較しました。結果:RSV確認入院はすべての年齢層で報告されました。最も高いRSV入院率は1歳未満の患者で観察されました。60歳以上の患者は、5歳以上の患者の中で最も高いRSV入院率を示し、その30-DM率は14.7%に達し、インフルエンザを上回りました。COVID-19パンデミック期間中、60歳以上の患者におけるRSV陽性入院率は、社会的距離措置の遵守率が高かったため、以前より低い水準でした。当研究グループがICD-9コードに基づいて以前に報告した数値と比較して、1歳以上のすべての年齢層において、RSV陽性入院の数と率がより高いことが確認されました。結論:RSVの検査確認は、特に乳児期以降におけるRSV入院負担の適切な評価のため、および新規開発されたワクチンやmAbのグローバルな導入のため、不可欠です。
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