小児フェニルケトン尿症食におけるタンパク質代替品の横断的調査:注目すべき時期が到来した。
DOI:10.3390/nu17111767
アブストラクト
導入:フェニルアラニン(Phe)を含まないタンパク質代替品(PS)は、古典的フェニルケトン尿症(PKU)の食事管理におけるタンパク質と微量栄養素の主要な供給源です。近年、PSの組成は急速かつ著しい改善を遂げており、徐放性アミノ酸技術の開発、グリコマクロペプチドを基にした製品の導入、味覚の向上、および利用可能な製剤の多様化などが含まれます。しかし、その微量栄養素の含有量については、十分な注目が払われていません。本研究の目的は、イタリアで小児PKU患者向けに販売されているすべてのPS製剤の微量栄養素組成を分析し、推奨摂取量(RDA)に対する微量栄養素の貢献度を比較し、製品間および年齢層間の変動を評価することです。材料と方法:RDAガイドラインで定義された年齢範囲(0-6ヶ月、6-12ヶ月、1-3歳、3-8歳、8-14歳)に応じて分類された63のPSにおいて、28種類の微量栄養素の含有量を分析しました。微量栄養素の含有量は、タンパク質相当量(PE)10gあたりに標準化されました。結果:RDAと比較して、すべての年齢層で多くの微量栄養素が過剰補給されており、特に0-6ヶ月群ではビタミンK、クロム、マンガンでピーク値が観察されました。1-3歳群では補給量が最も低く、ほとんどの微量栄養素が補給不足の範囲内にありました。PS間の補充の変動は広く、後期の年齢層で最も高い値を示し、ビオチンと銅で最大値に達しました。異なる年齢層では、最初の2つの年齢層で変動がより大きく、特にビタミンAで顕著でした。コリンは、異なる年齢層の多くのPSで補充されていません。結論:PSで補給されている多くの微量栄養素は、すべての年齢層でRDAを超えています。PS間および年齢層間で高い変動性が認められます。PSを処方する際は、PKU食における合成タンパク質の1日摂取量を考慮し、実際の微量栄養素の1日摂取量を評価する必要があります。
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