妊娠性肝内胆汁うっ滞と胎児の早産および低出生体重との関連性:前向きコホート研究とメンデルランダム化研究。
DOI:10.1111/jog.16348
アブストラクト
背景:妊娠性肝内胆汁うっ滞(ICP)は妊娠の一般的な合併症であり、不良な妊娠転帰のリスク増加と関連しています。本研究では、2つの異なる方法を用いて、ICPと胎児の早産(PTB)および低出生体重(LBW)との関連性を検討しました。
方法:まず、34,104例の早期妊娠コホートを用いて、ロジスティック回帰分析によりICPとPTBおよびLBWの関連性を検討しました。次に、ICPのゲノムワイド関連研究(n=210,870)から得られた15の単一ヌクレオチド多型(SNP)を用いて、2群間メンデルランダム化解析により、ICPがPTBおよび出生体重に与える影響をさらに評価しました。
結果:コホート研究の結果、母体のICPはPTB(aOR=1.760、95% CI:1.443、2.146、p<0.001)およびLBW(aOR=2.220、95% CI:1.797、2.741、p<0.001)と関連していました。メンデルランダム化解析は、ICPがPTBのリスクに潜在的な因果関係を有することを示唆し(オッズ比=1.037、95% CI:1.011、1.063、p=0.005)、またICPが出生体重を有意に減少させることを示しました(ベータ=-0.010、95% CI: -0.016, -0.004, p = 0.002)を有することを示しました。結論:本研究の結果は、ICPがPTBおよびLBWのリスクを増加させることを示唆し、これらの関連性をさらに裏付ける証拠を提供するとともに、ICPを有する妊娠女性に対する臨床的モニタリングの強化の必要性を強調しています。
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