アンチクチン欠乏症によるピリドキシン依存性てんかん患者におけるリシン減少療法の有効性 - コホート研究。
DOI:10.1016/j.ymgme.2025.109170
アブストラクト
ピリドキシン依存性てんかん(PDE-ALDH7A1)は、リシン代謝障害によりα-アミノアディピックセミアルデヒド(α-AASA)とΔ1-ピペリジン-6-カルボン酸(P6C)の蓄積を引き起こす疾患です。これらの代謝物は神経毒性を持つと考えられており、慢性的な曝露は特に発達途上の若年脳に有害な長期的な影響を及ぼす可能性があります。リシン制限食(LRD)とアルギニンをピリドキシン療法の補助療法として用いるリシン減少療法は、過去15年間、PDE-ALDH7A1の治療において、α-AASAとP6Cの減少を通じて長期的な発達予後の改善を目的として用いられてきました。当施設で治療を受けたPDE-ALDH7A1患者17例の管理と予後を報告します。本研究では、LRDが血漿リシン濃度と尿中α-AASA濃度を減少させ、これらの間に相関関係が個々の患者で認められ、治療仮説を支持する結果を示しました。LRD単独で血漿リシン濃度を目標治療範囲内に減少させることができ、アルギニンの追加は不要でした。6ヶ月未満の患者では、LRDへの移行と長期的な遵守が、より高齢の患者に比べて容易に達成可能です。リシン減少療法は、ピリドキシン単剤療法に比べて発作制御に追加の利益をもたらしませんでした。しかし、過去の研究と一致して、本研究は認知機能スコアを維持した一部の患者において、6ヶ月未満の患者でのLRDの早期開始を支持しています。ただし、長期的な追跡調査は継続中です。
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