オクトコグ・アルファ(BAY 81-8973)による血友病A患者治療の有効性:ATHNデータセットに登録された患者群(過小評価されているサブグループを含む)を対象として
DOI:10.1111/ejh.70016
アブストラクト
目的:血友病A患者(PwHA)におけるオクトコグ・アルファ(BAY 81-8973;コバルトリー)の実臨床効果を、過小評価されがちなサブグループを含めて評価すること。
方法:米国血栓止血ネットワーク(ATHN)データセットを後方視的に分析し、オクトコグアルファを予防投与または必要時投与されているPwHAの特性、治療歴/臨床歴、年間出血率(ABR)を特定した。サブグループ解析には女性およびオクトコグアルファへの切り替え患者を含めた。データは記述的に報告する。
結果:2010年1月1日から2020年10月31日までの出血率データが利用可能なオクトコグアルファ治療を受けたPwHA 270例において、平均(標準偏差)総ABRは低く(0.59[2.22])、12ヶ月以上治療を受けた患者の70%以上は出血が0回であった。 第2データカットオフ時点(2022年4月30日;n=354)において、前治療からオクトコグアルファへ切り替えを行ったサブグループ(思春期患者群:0.83;n=22、エミシズマブ前治療群:0.17;n=17)は、切り替え後も平均総ABRが低値であった。 女性では11人中10人が出血0回を報告し、関節可動域データが利用可能な患者(n=5)では、100%が2つ以上の関節で正常範囲より10%以上低い値を示した。
結論:ATHNデータセットにおけるオクトコグアルファ治療を受けたPwHA(重要なサブグループを含む)は、出血件数が少ないと報告された。したがって、オクトコグアルファは有効な治療選択肢を提供する。
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