COVID-19転帰におけるリスク層別化と医療格差:感染前後の治療経路に関する後ろ向きコホート研究
DOI:10.1186/s12879-025-11903-5
アブストラクト
背景:パンデミック後もCOVID-19感染は世界的に継続している。予後因子を理解するためには、治療経路と臨床転帰の分析が依然として不可欠である。
方法:温嶺中医病院におけるCOVID-19陽性外来患者・入院患者の診療記録(2022年1月~2024年4月)を調査。ロジスティック回帰分析(Python)で入院予測因子を評価。対応のあるt検定(SPSS)およびICD-11コードによる疾患比較で感染前後の変化を評価。
結果:664例の患者において、外来患者(平均年齢41.99歳)は入院患者(平均年齢74.48歳)より若く、外来では女性比率が高かった(57.69%対入院43.45%)。71~85歳の患者が入院患者の50%以上を占めた。 女性は軽症例が多く、男性は重症例が多かった。ロジスティック分析では、入院は年齢と都市居住と関連したが、性別とは関連しなかった。農村居住者の入院率は都市居住者より高かった。入院オッズは患者の年齢(0-80歳)とともに増加した。外来患者は感染後に消化器系疾患の増加を示した一方、入院患者は総疾患数が13.42%多く、特に神経系疾患が目立った。 外来患者の疾患転帰は感染前後で安定(P=0.924)であったが、入院患者では有意な変化が認められた(P=0.031)。結論:入院は年齢および都市部/農村部の居住状況と相関し、71~85歳(主に男性)でピークを示した。農村部住民はより高い入院リスクに直面した。 年齢は入院可能性と線形関係を示した(50~70歳)。入院患者の感染後神経疾患と外来患者の消化器疾患は臨床的注意を要する。女性の方が外来受診率が高かったが、性別は入院を予測しなかった。
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