発達障害児を持つ韓国人家族のためのグループ・ステッピング・ストーンズ・トリプルP:パイロット研究
DOI:10.1186/s13104-025-07518-3
アブストラクト
背景/方法:発達障害(DD)のある子どもは、行動面・情緒面・社会面で課題を抱え、それが家族関係に影響を及ぼす。本研究では、韓国の発達障害児家族を対象としたグループ・ステッピング・ストーンズ・トリプルP(SSTP)の実現可能性と有効性を検証した。8名の保護者が、行動追跡モバイルアプリの支援のもと、6回のオンライングループセッションと3回の個別電話セッションに参加した。 実施可能性の評価として、介入およびモバイルアプリへの満足度、ならびに参加継続率を測定した。行動問題、生活の質(QoL)、育児ストレス、育児効力感、親子関係を評価するため、3時点(介入前・介入後・追跡調査)でデータを収集した。ウィルコクソン符号付順位和検定を実施した。
結果:参加者は介入への高い満足度を報告し、改善提案を行った。介入前後で有意な改善は認められなかった。しかし、1か月後の追跡調査では、子どもの行動とQoL、育児効力感、肯定的育児スキル、親子関係において有意な改善が観察された。時間経過に伴う個々のスコア変化傾向も一部認められた。
結論:本研究は韓国において初めて集団SSTPを実施したものである。結果は、集団SSTPが発達障害児の行動問題に対処し、育児実践を改善する可能性を示唆しており、医療現場でのより広範な応用を支持するものである。
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