カサイ手術後の胆道閉鎖症患者におけるサイトメガロウイルス感染が胆管炎に及ぼす影響
アブストラクト
はじめに:胆道閉鎖症(BA)は新生児に多く見られる先天性異常であり、出生1万5500人に1人の割合で発生する。BA患者ではサイトメガロウイルス(CMV)感染が頻繁に認められ、他のタイプのBAとは異なる臨床像を示す。BAの標準治療はカサイ手術であり、胆管炎はこの手術で最も頻度の高い合併症である。 CMV感染は術後生存率やビリルビン値に影響を与えることが知られている。しかし、カサイ手術後のBA患者において、この感染が胆管炎の発症率に影響するかどうかは不明である。材料と方法:本後ろ向き研究では、2017年から2021年の間にサルジト病院でカサイ手術を受けた33例のBA患者の診療記録を用いた。
結果:33例中17例(51.5%)がCMV感染を認め、12例(36.4%)が胆管炎を発症した。CMV感染は開腹胆道再建術後の胆管炎発生率に有意な影響を与えなかった(p=0.615)。 興味深いことに、胆管炎の発生率は術前γ-グルタミルトランスペプチダーゼ(GGT)値と有意に関連していた(p=0.026)。さらに、術前アルカリホスファターゼ(ALP)値は胆管炎に対する保護効果を示唆しており、これらの関連性は有意水準にほぼ達していた(p=0.093)。
結論:CMV感染は、BA患者のカサイ手術後の胆管炎発生率に影響を与える可能性は低い。特に、術前のGGT値はカサイ手術後の胆管炎発生率に影響を与え、そのリスクを高める可能性がある。
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