オーストラリア・シドニーにおけるCOVID-19パンデミック中に救急外来を受診した小児および若年成人における精神保健上の症状の臨床的特徴。
DOI:10.1111/1742-6723.70050
アブストラクト
目的:最近の研究では、オーストラリアおよび海外において、精神保健(MH)関連の問題を抱える子どもと若年成人が救急部門(ED)を受診する割合が増加していることが示されています。本研究では、2021年のシドニーにおける長期的なCOVID-19ロックダウン期間の前後において、10~24歳のMH関連ED受診者における臨床的特徴と関連要因を調査することを目的としました。
方法:本研究は、2021年1月から4月(フェーズ1)と2021年10月から12月(フェーズ2)の期間に、3つの都市部救急外来にMH関連で受診した患者の電子医療記録(eMR)を後方視的に分析しました。結果:総受診者1,748例のうち、16歳以下が19%、女性が大半(63%)、60%が営業時間外に受診しました。37%が精神保健法に基づく拘束措置が取られました。最も一般的な受診理由は「自殺念慮」(33%)、次いで「薬物またはアルコールの中毒または過剰摂取」(18%)、「自傷行為」(15%)でした。COVID-19が受診の要因として関与した割合は、フェーズ2で5%から25%に増加しました。
結論:この多施設後方視的研究において、2021年のCOVID-19パンデミック期間中、小児および若年成人において比較的高い再受診率と、COVID-19関連要因が救急外来受診の特定要因として増加したことが明らかになりました。
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