小児集団における摂食障害スクリーニングツールの有効性検証:系統的レビュー
DOI:10.1016/j.psychres.2025.116631
アブストラクト
重要性:COVID-19パンデミックは小児摂食障害(ED)症例の増加をもたらし、特に思春期前の児童における早期発見を可能とする検証済みスクリーニングツールの必要性を浮き彫りにした。目的:本レビューは、小児集団(特に12歳未満の思春期前児童)におけるED評価用スクリーニングツールの妥当性と心理測定特性を体系的に評価することを目的とする。
エビデンスレビュー: Cochrane Rapid Reviewガイドラインに従い、Medline(OVID)およびPsycInfo(OVID)データベースを系統的に検索し、PROSPERO(CRD42023465366)に登録した。研究は7つの基準(12歳未満の小児における摂食障害の診断:神経性食欲不振症、回避性/制限性食物摂取障害、神経性過食症、過食症)に基づき選択された。無作為抽出された20%のサンプルで誤りをクロスチェックした。データ抽出は事前定義されたテンプレートに従い、追加の独立チェックを実施した。主要アウトカムはスクリーニングツールの予測的妥当性であった。
結果:スクリーニングした3,911件の文献から28研究(N=25,444)が採用され、うち6研究(N=1,430)が12歳未満を対象とした。手法は多様で、18研究が臨床面接、10研究が検証済み質問票を用いた。大半のツールは「合理的な臨床検査の証拠レベル」でレベル3評価となり、方法論的限界を示した。摂食態度検査(Eating Attitudes Test)の小児版(ChEAT)が最も多くのエビデンスを有したが、DSM-5基準に対する検証は未実施である。結論と意義:12歳未満の小児向け摂食障害スクリーニングツールの検証には重大なギャップが存在する。早期発見と治療成果向上のため、この対象集団向けのツール開発に今後の研究を集中すべきである。
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