小児COVID-19:臨床的特徴と予後に関する結果
DOI:10.1128/spectrum.01577-25
アブストラクト
未分類:小児新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の臨床的特徴を分析し、臨床治療と看護の方向性を示す。2020年4月から2023年1月までのCOVID-19流行期間中、厦門大学第一附属病院に入院した18歳未満の小児で、COVID-19検査陽性となった症例を収集した。データベースから年齢、ワクチン接種歴、入院症状、臨床経過、治療結果などの患者データを抽出した。2020年4月から2023年1月までに、小児病棟でCOVID-19陽性判定を受けた18歳未満の小児237例を収集した。全症例が死亡なく退院を達成した。内訳は1歳未満17.72%、1~4歳27.00%、5~10歳34.60%、10歳以上20.68%であった。男性優位が認められた(63.29%、性比1.72:1)。全年齢層における小児の有病率は性差においても類似していた(P=0.739)。さらに、患者の53.16%が軽症であり、10歳以上の無症状COVID-19陽性小児の割合は他の年齢層よりも高かった。1歳未満児の呼吸器症状割合は他年齢層より有意に高い(88.09%、p<0.01)。小児COVID-19確定例23例(生後2ヶ月~11歳)全てにて痙攣が認められた。小児COVID-19感染は一般的に軽症を示すが、1歳未満乳児では重篤な呼吸器症状が多く、高度な呼吸管理が必要となる。また全年齢層で男児の感染リスクが女児より高く、これは臨床的・公衆衛生上の対応に重要な示唆を与える。
重要性:中国疾病予防管理センター(CDC)による72,314例のレビューによれば、10歳未満の小児症例は1%未満で、その大半が幼児であった。小児が実際に重症急性呼吸器症候群コロナウイルス2(SARS-CoV-2)に感染した場合、大多数は入院を必要としない軽症である。したがって、乳幼児における新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に関する利用可能なデータは依然として限られている。本稿では、COVID-19発生以降に陽性判定により入院した小児症例を収集・分析し、COVID-19が小児に与える影響を理解することで、公衆衛生対策の解釈と対応の改善に寄与することを目的とする。
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