COVID-19に罹患した妊婦における新生児転帰:系統的探索的レビューとメタ分析
DOI:10.1186/s12884-025-08090-1
アブストラクト
背景:妊娠中にCOVID-19に感染した妊婦における新生児転帰に関する現在の知見は、依然として結論が得られていない。本システマティック・スコーピングレビューおよびメタアナリシスの目的は、この主題に関する文献を総括し、現行研究における方法論と結果の概要を提供することである。方法:2022年12月までにPubMedを検索し、妊娠中にCOVID-19と診断された母親から出生した小児の新生児転帰を報告した観察研究を同定した。対象とした転帰には、新生児への垂直感染、新生児集中治療室(NICU)入院、新生児死亡が含まれた。結果の要約と統合には質的分析とメタアナリシスを適用した。結果: 初期選択された13,387件の研究から、187件が本システマティック・スコーピングレビューに組み入れられた。疫学研究デザイン、サンプルサイズ、対象転帰には高い異質性が認められた。大半の研究は新生児期全体ではなく、出生後14日目までの新生児転帰に焦点を当てていた。COVID-19陽性母親から出生した新生児の転帰については相反する結論が導かれた。メタ解析の結果、母体のCOVID-19感染は新生児への垂直感染リスクと中程度の関連性を示した(発生率[IR]2.66%;95%CI, 2.11-3.35%)、新生児集中治療室(NICU)入院(IR, 16.43%; 95%CI, 14.59-18.45%)、新生児死亡(IR, 1.29%;95%CI, 0.95-1.74%)のリスクと中等度の関連性を示し、これらのリスクは母体のCOVID-19重症度とともに増加する傾向が認められた。結論:本レビューでは疫学研究間に異質性が認められた。母体のCOVID-19感染は新生児の有害転帰リスクと関連し、これらのリスクは母体のCOVID-19重症度とともに増加する傾向が示唆された。
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