小児プライマリーケアにおけるペニシリンアレルギーラベルの品質と管理。
アブストラクト
背景・目的: ペニシリンアレルギー表示は最も一般的な薬物アレルギー表示である。本研究の目的は、小児プライマリーケアにおけるペニシリンアレルギーラベルの品質と管理について説明することであった。
方法:Texas Children's PediatricsとChildren's Hospital of Philadelphiaのネットワークから外来出生コホートからランダムに抽出した2010年1月1日から2020年6月30日に生まれたペニシリンアレルギーラベルを持つ子供18015人中500人の後向きチャートレビューを実施した。ペニシリンアレルギーのリスク分類(「アレルギーではない」「低リスク」「中リスクまたは高リスク」「高リスク」「分類不能」)は、(1)アレルギータブ内の文書と(2)電子カルテに基づいて決定した。アレルギーの紹介とペニシリンの再曝露の結果について言及した。
結果:ペニシリンアレルギーのラベルの半数は、アレルギータブの文書に基づき「分類できない」ものであった。アレルギータブと医療メモのリスク分類の一致は良好であった(Cohen's ĸ ± 0.02)。プライマリケア医が500人中84人(16.8%)の小児をアレルギー専門医に紹介したが、アレルギークリニックで受診したのは54人(10.8%)だけであった。アレルギー検査を受けた小児は全員(25人中25人)皮膚テストに合格した。アレルギーのラベルを剥がすことはまれであったが(500人中69人、13.8%)、アレルギーの診察の後に行われることが、行われない場合(446人中43人、9.6%、P < .001)より多かった。プライマリケア医によってアレルギー表示が解除された小児は、アレルギー専門医によってアレルギー表示が解除された小児と同様に、その後のペニシリン系抗生物質に耐える可能性が高かった(94%対93%、P = 0.87)。
結論:ペニシリンアレルギーの記録はアレルギータブに表示されるが、情報が少なく、小児がアレルギー専門医に紹介される頻度も少なかった。今後の品質改善研究により、ペニシリンアレルギーの文書化を改善し、アレルギーサービスへのアクセスを拡大する必要がある。