Peter-Williams釘で治療された骨形成不全患者の脛骨に対する再手術における患者関連因子。
アブストラクト
目的:Peter-Williams釘で治療された骨形成不全患者の脛骨の再置換率に影響する患者関連因子を調査し、その危険因子と術後の合併症との関係を探る。
方法:Peter-Williams釘を用いた骨形成不全症患者211例(女性93例(44.08%)、男性118例(55.92%))のデータをレトロスペクティブに分析した。再置換術に影響する因子は、二値ロジスティック回帰を行うことで分析した。そして、III型、I型、IV型の起立耐性失調患者 211人を回帰の結果に従って5群に分けた。患者関連因子と再置換術の関係をさらに検討す るため、これらのグループの統計的比較を行った。また、分類と術後合併症との関係 を分析するために、統計的比較を行った。
結果:手術を受けた患者211人のうち、40人がⅠ型起 立耐性失調、109人がⅣ型起立耐性失調、62人がⅢ型起 立耐性失調であった。二値ロジスティック回帰の結果、分類(OR = 3.32, 95% CI 1.06-10.39, P = 0.039)と初回手術年齢(OR = 0.83, 95% CI 0.76-0.92, P < 0.001)は再手術と有意な相関があった。III型では、初回手術年齢は再手術と有意に相関し(P < 0.001)、再手術率は9~12歳の患者で低かった(P = 0.001)。I型およびIV型の患者では、初回手術年齢と再手術との間に有意な相関は認められなかった(P = 0.281)。分類は術後の変形に有意な影響を与えた(P = 0.003)。
結論:本研究では、Peter-Williams釘を用いた骨形成不全患者における脛骨の再置換術に影響を及ぼす因子は、初回手術年齢と分類であることが報告された。III型の患者では、9~12歳の再手術率が低く、術後の変形の発生率が高いことが観察された。