呼吸器疾患を有する小児に対する人工知能支援ケアに対する認識。
アブストラクト
目的:救急外来(ED)において呼吸器疾患を訴える小児に対する人工知能(AI)支援による医学的意思決定の使用に関する介護者の意見を評価する。
方法:小児救急外来を受診した呼吸器疾患の患児の介護者を対象に調査を行った。我々は、「小児の最善のケア方法に関する意思決定を支援する」「専門的なコンピュータープログラム」と定義されるAIに関する介護者の意見を評価した。多変量ロジスティック回帰を行い、AIによる意思決定支援に対する不快感と関連する因子を同定した。
結果:接触した279人の介護者のうち、254人(91.0%)が参加した。AIが子どもの健康管理に使用されているかどうかを知りたいと回答したのは93.5%で、血液検査(87.9%)、ウイルス検査(87.6%)、胸部X線検査(84.6%)、入院の必要性の判断(78.9%)にAIが使用されることに非常に、あるいはある程度抵抗がないと回答した。多変量解析では、介護者の年齢が30~37歳(調整オッズ比[aOR]3.67、95%信頼区間[CI]1.43~9.38、18~29歳との相対値)、気管支痙攣の診断(aOR5.77、95%CI1.24~30.28、喘息との相対値)は、AIによる不快感の大きさと関連していた。入院中の子どもを持つ介護者は(aOR 0.23、95%CI 0.09-0.50)、AIに対する不快感が少なかった。
結論:介護者はAIによる意思決定に好意的であった。一部のサブグループ(EDから退院した小児を持つ30~37歳の介護者)では、AIに対する不快感が大きかった。急性期医療向けのAIアプリケーションを開発する際には、これらのサブグループとの関わりを考慮すべきである。