チャンスをつかめ:地域の小児救急外来を受診した青少年におけるHIVスクリーニング率の向上。
アブストラクト
目的:私たちの目的は、性感染症(STI)を疑う症状で地域の小児救急部を受診し、淋病とクラミジアの検査を受けている青少年において、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)スクリーニングを増加させることであった。具体的には、この対象グループにおいてHIVスクリーニングを同時に受けた青年の月平均割合を、6ヵ月で11%から50%に増加させることを目標とした。
方法:HIVスクリーニングに対する障壁を特定し、医師関連の課題と青少年の守秘義務に対する懸念に焦点を当てた。これらの障壁を標的とした介入を計画し、2020年2月から計画-実施-研究-行為のサイクルで実施した。スクリーニングの推奨について医師と看護師を教育し、医師による個人面接を重視し、その際に連絡先の秘密を得ることができるようにした。また、スクリーニング率について定期的に医師にフィードバックを行った。さらに、電子カルテのクイックオーダーセットと文書化ツールを導入した。統計的工程管理図を用いて、介入前後でHIVスクリーニングまたはHIV検査を受けた対象グループの青少年の月平均割合を測定した。
結果:2020年2月から2021年12月までに、当院の小児救急外来を受診した対象群の青年は合計140名であった。計画-実施-研究のサイクルの後、月平均スクリーニング率は80%に増加した。
結論:HIVスクリーニングの推奨と個人面接の重要性について医師の認識を高めることで、スクリーニング率は向上した。思春期の未成年者に対して個人面接で守秘義務を保証すること、受診後のサマリーからSTIの結果を削除すること、および守秘義務の障壁を克服するための重要な対策として、秘密保持のための連絡先情報を入手することが挙げられた。