COVID-19パンデミック時に家庭内虐待の援助を受ける場としての一般診療所:イングランドとウェールズにおける質的面接調査。
アブストラクト
背景:ドメスティック・バイオレンスや虐待(DVA)を経験・加害している患者やその子どもにとって、一般診療所は援助を求め、受けるための重要な場所である。COVID-19の大流行でDVAの発生率は増加したかもしれないが、一般診療所からのDVAの発見や専門家への紹介は減少している。同時に、英国では一般診療所での監禁措置や遠隔診療への移行が行われている。
目的:COVID-19の大流行時に、一般診療所においてDVAの助けを求めたり受けたりした患者の視点を理解する。そしてこれを一般診療所の医療従事者の経験と比較した。
デザインと設定:プライマリ・ケアにおけるDVAのシステムレベルの訓練と支援を統合したIRIS+の実施可能性調査の一環として、イングランドとウェールズの7つの都市部の一般診療所において質的面接調査を行った。
方法:DVAの影響を受けた患者21名とIRIS+の研修を受けた一般診療所の医療従事者13名との半構造化面接。分析はフレームワーク法を用いた。
結果:患者はパンデミックの間、一般診療所でDVAの助けを求めたポジティブな経験を語っている。しかし、一般診療所の利用しやすさに問題があると認識されており、言葉以外のコミュニケーションの機会として、遠隔診療よりも対面診療を強く希望していた。また、医療従事者からは、DVAの影響を受けた子どもたちが見えにくいという懸念もあった。
結論:DVAの影響を受けた患者とその家族の視点は、移行期や変化期を含め、一般診療のサービス計画において優先されるべきである。