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北インドにおける特発性低身長のSHOX変異とアジア諸国からの症例のレビュー。
アブストラクト
目的:低身長ホメオボックス()のハプロ不全は、特発性低身長症(ISS)やレリ・ワイル軟骨異栄養症の原因である。ISSの世界的な有病率は2.5%~15.0%である。本研究の目的は、北インド人におけるISSの変異の意味を評価し、アジア人集団の他の変異例と比較することである。
方法:表現型の異なる54人の患者を対象に、SHOX遺伝子の解析を多重ライゲーション依存性プローブ増幅法とサンガーシークエンシングによって行った。本研究と11の先行研究(n=979)からなるメタアナリシスで他の報告との比較を行った。
結果:SHOX解析の結果、12.9%が陽性であった(欠失7.4%、重複5.5%)。SHOXとの関連は性別に有意に見られ、女性に優位であった(p=0.047)。腕と前腕の短さは、51.9%の小児に認められた唯一の有意な関連形質であった。ISSのアジア人におけるSHOX変異の有病率は全体で15.2%であった。地域別の分析では有意差は認められなかった。
結論:本研究は過去10年間の知見を要約し、アジア人における変異の有病率の最新像を提供し、ISS患者における治療標的としての可能性を強調するものである。この関連を検証するためには、機能的検証を含む、さらに質の高い大規模な調査が必要である。