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小児慢性鼻副鼻腔炎。
アブストラクト
目的:小児慢性鼻副鼻腔炎(PCRS)の診断、鑑別診断、併存疾患、内科的および外科的管理の最新概説。
方法:PCRSに関するエビデンスに基づいた文献をレビューする。
結果:経鼻内視鏡やCTスキャンを用いた最近のエビデンスによると、PCRSの診断は改善しつつあるようである。最近の文献は、慢性アデノイド炎が慢性副鼻腔炎の症状の独立した病因となりうるという事実を支持している。アレルギー性鼻炎と免疫不全はPCRSの管理において重要な役割を果たしている。PCRSに対する手術は、アデノイド切除術や内視鏡下副鼻腔手術など、ここ15~20年で大きく発展した。
結論:PCRSは小児に非常に多く、小児のQOLを低下させている。重症化の原因となる合併症の管理に注意を払いながら、内科的管理が治療の主な方法であることに変わりはない。正しい診断を下すことは、内科的治療が失敗した場合の外科的介入の選択に役立つ。